今回はリーバイス501の年代別デッドストックを比較していこうと思います。
【紙パッチ】
1950年代 501XX 紙パッチギャラ入。
『ALL COTTON』スタンプ。
左馬下の文字『PATENTED』。
※66モデル前期初期タイプ以前は全て『PATENTED』。
1960年代 ビッグE。
501デカ文字。
※ビッグEのみのディテール。
66モデル前期の紙パッチと比べると『WPL』と『100%Cotton』の文字が左右逆になっています。
また、左馬下の文字は『PATENTED』。
1970年代 66モデル前期。
501の上に『care〜』の文字が入る。
※このディテールは赤耳終了後、ハチマル期半ばまで。
また左馬下の文字が『PATENTED IN US』に。
1980年代 赤耳モデル。
70年代の紙パッチと基本的に変化はありません。
1990年代 レギュラーモデル。
501の文字が太くなり『XX』が付く。
※この『XX』は糊付き未洗い(shrink to fit)のデニムにしか付かない。
また、『care〜』はスタンプではなく、予め紙パッチに印刷されている。
【フラッシャー&ギャランティーチケット】
1950年代
ギャランティーチケット
『FOR OVER 85 YEARS』。
1960年代
ギャランティーチケット
『FOR OVER 100 YEARS』。
1970年代
ギャランティーチケット
『FOR OVER 110 YEARS』。
1980年代
ギャランティーチケット
『FOR OVER 135 YEARS』。
1990年代
ギャランティーチケット
『FOR OVER 140 YEARS』。
【赤タブ】
1950年代
ビッグE 均等V 刺繍。
赤タブの生地はレーヨン素材。
1960年代
ビッグE 不均等V 刺繍。
赤タブの生地はアクリルかポリエステル素材。
1970年代
スモールe 不均等V 刺繍。
66モデル後期も同様。
1980年代
スモールe 不均等V スタンプ。
赤耳モデル期だけのディテール。
(如何にコストを抑えるか)
1990年代
スモールe 不均等V 刺繍。
スタンプは不評だったのか90年代になり刺繍に戻る。
【アーキュエイトステッチ】
1950年代
アーキュエイトステッチのみイエロー綿糸。
幅の広い縫製。
ビッグE初期タイプ以前は全てこのタイプ。
1960年代
ビッグE中期からはアーキュエイトステッチの糸は綿糸ではなくなり、イエローステッチでもなくなります。また、切れやすいことからステッチ幅も狭くなります。
1970年代
66モデル前期くらいまでは、アーキュエイトステッチも様々な形がありますが、それ以降は均一化されます。
1980年代
これと言って特徴もないアーキュエイトステッチ。
1990年代
同じく。
【リベット】
1950年代
明らかにこれ以降のリベットとは違い字が細く、フラットです。
1960年代
以前と違い、文字は太くフラットではなくなりました。
1970年代
60年代と大差はありません。
中心部分だけ違います。
1980年代
70年代と同じです。
1990年代
文字の太さは60年代〜90年代まで変わらず。
90年代でフラットになりました。
【トップボタン表】
1950年代
文字は太い。
凹凸がハッキリしており、文字の下地はフラット。
1960年代
文字が細くなり、下地はフラットではなくなり、ポツポツが出現。
1970年代
更に、文字は細くなり、下地のポツポツはそのまま。
1980年代
文字は以前より若干太くなり、下地のポツポツはそのまま。
1990年代
またまた文字は細くなり、下地のポツポツは前より増えました。
【ボタンフライ】
1950年代
足長『R』以前のディテール。
下地はフラット。
1960年代
足長『R』。
下地はポツポツ。
1970年代
通常『R』。
下地はポツポツ。
1980年代
通常『R』。
下地はポツポツ。
1990年代
文字は細くなり、凹凸がなくなる。
下地はポツポツ。
【内リベット】
1950年代
50年代は裏リベット銅製。
1960年代
60年代の裏リベットはシルバーでフラット。
1970年代
66モデル前期まではフラット。
1980年代
80年代裏リベットは外側だけ輪があります。
1990年代
90年代裏リベットはシルバーで薄く何層もの輪になっている。
【赤耳】
1950年代
赤耳。
1960年代
赤耳。
1970年代
赤耳。
1980年代
赤耳最終。
1990年代
脇割り仕様。
今回初めて1950年代〜1990年代の5パターンのデッドストックを比較してみました。
とても楽しく比較が出来ました。
意外と知られていないディテールもあったと思います。
【本日のBGM】