今回ご紹介するのはビンテージM-51フィールドジャケットです。
なかなか今回も興味深い内容になりました。
はじめにM-51の名称の変化を考察していきます。
M-51は最初期タイプから名称は3回変わっております。
【最初期タイプ】
JACKET,SHELL,FIELD,M-51
↓
【初期タイプ】
COAT, MAN'S, FIELD, M-1951
※JAKET,SHELL表記無くなる
↓
【前期タイプ】※レアタイプ
COAT, MAN'S COTTON WIND SATEEN, WATER REPELLENT TREATED, OLIVE GREEN, SHADE #107
※M-1951表記無くなり『COTTON WIND SATEEN, WATER REPELLENT TREATED,OLIVE GREEN,SHADE #107』
(綿風サテン、撥水加工、色)が追加される
↓
【今回の前期タイプ】
COAT,MAN'S,FIELD,OLIVE,GREEN 107,M-1951
※M-1951が復活し、SHADE#107の『SHADE#』が省略される
こちらのスペックは
『MIL-C-11448B AND AMENDMENT NO.1』
AND AMENDMENT NO.1とは『改正 その1』と言う意味なので、仕様をこのタイプから変更した事が窺えます。
おそらく下記のようにこの年から製造工場が代わります。
そこでスペックを変更したのだと推測します。
製造工場名
『CARLISLE MFG COMPANY』
1917年創業の企業で今も存在する大企業です。
製造年月日
1958年3月7日
サイズ
REGULAR MEDIUM
内側正面から見て左下のタタキタグ。
何度も言いますが完成されたフォルム。
チンストラップは無く、襟にボタンが付くタイプ。
このディテールは最初期タイプからここまで変わらないです。
この袖のディテールも最初期タイプから変わらないです。
初期タイプまでのドローコードの丸口では無く平口。ここを見るだけでも初期タイプか前期タイプかは見分ける事ができます。
ジッパーは珍しい『CROWN』。
クラウンのジッパーは非常に滑りが良く70年以上経った今も開閉にストレスありません。
ジッパーの素材について
『CONMAR』や『TALON』はステンレスですが『CROWN』だけはアルミニウムです。
余談ですが、ステンレスとアルミニウムとでは強度や重量が異なります。
ステンレス
重量は重く強度はあります。
アルミニウム
重量は軽く強度はステンレスよりないです。
錆びやすいのはアルミニウムです。
スナップボタン裏リベット『DOT-DOT』。
今も続く老舗メーカー。
後ろ姿も素敵です。、