初めてリーバイス911Bのオリジナルを発掘しました。
なかなかの珍品でしたので順にご紹介していきたいと思います。
リーバイスがデニム以外でツイル地のパンツを発売したのが1960年。501だとXXの時代ですが、当時はまだデニム=労働着のイメージが強かったのでそこでデニム地以外のパンツがIVYリーガーに流行ったようです。
このデニム地以外の商品を「スリムフィット」と称し、1961年にベッドフォードコードことピケ素材のパンツが発売されました。
このピケパンツは別名「カリフォルニアン ジーンズ」と呼ばれており、1964年にノンデニムの商品を「ホワイトリーバイス」と呼ぶようになつたそうです。
それではご紹介していきたいと思います。
フロント表
良いシルエットです。
フロント表拡大
生地の良さか伝わるでしょうか。
独特な凹凸か堪りません。
コットンピケ
厚地で丈夫な生地なのでシャツやパンツ、夏帽子、椅子カバーなど幅広い用途で使われています。 生地表面に立体感があるので通気性に優れ、肌にまとわりつきにくくサラリとした感触が特徴です。
なので履いた際に肌触りが良いです。
トップボタン表
錆びていますが凹凸がしっかりついた古いものです。
501XX〜501ビッグEに使用されていたものです。
1950年代後半〜1960年代後半迄のトップボタン表かと思われます。
表のリベットも錆付いている事から銅製かと思われます。
ジッパー
42タロンではなく、『42』のところに『TALON』と刻印入です。
42タロンよりも古いタイプです。
裾はオリジナルチェーンステッチ。
バック表
後ろ姿もカッコイイですね。
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赤タブが映えます。
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アーキュエイトステッチは幅広100%コットン糸を使用している為、ホツレています。
デニムでも起こる現象がコットンピケパンツにも起こっています。
赤タブ
赤タブの素材はレーヨン素材でクルッと丸まっております。
均等V仕様なので501XX革パッチ〜501ビッグE前期タイプ迄の赤タブを使用しています。
1950年代前半〜1960年代半ば迄の赤タブとわかります。
ポケット付け根はカンヌキ仕様。
裏フロント
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トップボタン裏
トップボタン裏『V』。
ネットをら見る限り、
『F』や『無刻印』や『E』はみますが、今回の『V』は出現率低そうです。
古いディテールなのに、フロントはVステッチではなく並行ステッチ仕様でした。
今回、もっとも珍しいディテールがこちら↓です。
内リベットが全て501XX紙パッチギャラ入期以前のリベット(カッパーリベット)を使用していました。
時代は1940年代後半〜1950年代半ば迄のディテール。
911Bに付いていてビックリしました。
銅製メッキ特有の茶色いシミが物語っています。
トップボタン裏『16』は古い生地や古いディテールがあり面白いと言われていますが、911Bのトップボタン裏『V』も通常より古いディテールを多く使用していて同様に面白いです。
裏をみるといつもと違うディテールなところが粋ですね。
ちなみに911Bの通常の内リベットはこちら↓
このリベットよりカッパーリベットの方が重厚感があり良くみえるのはわたしだけでしょうか。
良い生地です。
バック裏
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ディテール
・赤タブ『ビッグE』
・赤タブ『均等V』
・トップボタン裏『V』
・内リベットがカッパーリベット仕様(501XX紙パッチギャラ入期)
・裾オリジナルチェーンステッチ
・ジッパーは『タロン』(42タロンではない)
・バックポケットアーキュエイトステッチ幅広ステッチ
・バックポケット裏『チェーンステッチ』
様々なディテールが混在していますが、正式には1960年代前半の初期タイプになるかと思われますが、フロントVステッチではないので定かではございません。
但し、カッパーリベット仕様の紙パッチが残っている個体は全て紙パッチはギャラ入になっている為、ギャラ入期〜キャラ無期の過渡期の個体かもしれません。
いずれにせよ素晴らしいコットンピケパンツには間違いございません。
911Bハマりそうです。