
入手困難度☆☆☆☆
1970年代半ばにデトロイトのインディーレーベル Tay-Ster Sales Inc. からリリースされた、激レアなプライベート・プレスのファンク〜ソウルアルバムです。
しかもそのシールドです。
1996年当時から「Suburbia Suite」という音楽雑誌のフリーペーパーでも紹介されていました。
よくぞ2025年まで開封せずに保管していたものです。

魅力
【超希少プライベートプレス】
インディー流通で販売枚数が極めて少なく、ほとんど市場に出ないため、コレクター間では「幻盤」扱い。
デトロイト発でありながら、メジャー流通を通していないため現存数は非常に限られます。
【アフロフューチャリズム的ジャケット】
宇宙空間や惑星、UFOをモチーフにしたアートワークは、Sun RaやParliament/Funkadelicに通じるアフロフューチャリズムの文脈。
オリジナルのアートはA.J. Branham & Jahim Jonesによる手描き感のある独創的デザイン。
【シールド(未開封)という保存状態】
中古市場ではプレイ痕のあるものすら滅多に出ませんが、未開封シールドとなると桁違いの希少性。
【内容が濃いオリジナル・ファンク〜ソウル】
ファンキーなリズムセクション、ブラス、エレクトリックパーカッションなど、70年代デトロイトの黒人コミュニティの熱を詰め込んだ演奏。

収録曲紹介
SIDE A
Give Me Another Joint – ファンキーなホーンとグルーヴィーなリズムで幕開けするパーティーチューン。タイトル通りの軽妙なユーモアも魅力。
Let Me Be Your Only Man – メロウかつ熱いボーカルで、スウィートソウル寄りの展開。中盤のブリッジが心地よい。
L.A. 26000 – インスト主体のグルーヴトラック。ベースラインとホーンの絡みが都会的。
Poor Mary – 哀愁のある歌メロと、語りかけるようなボーカルが沁みるスロウナンバー。
Damn Sam The Miracle Man – 本作のタイトル曲。ファンキーでキャッチーなコーラスが印象的で、ライブ受けしそうなアレンジ。
SIDE B
Smash – タイトなドラムとギターリフが映えるアップテンポファンク。アルバム中でも特にダンサブル。
Music Makes You Feel All Right – ファンクとソウルの中間的な心地よいグルーヴ。テーマ性は「音楽の力」。
B.J. – コンパクトながらキレのあるインストファンク。ホーンアレンジが秀逸。
Rainy Night in Georgia – トニー・ジョー・ホワイト作の名曲カバー。しっとりとした雰囲気で原曲とは違うソウルフルな解釈。
Sonny B. – クロージングを飾る軽快なファンクナンバー。ベースラインが終始牽引。



裏ジャケットには「The O.C. Tolbert Story」というタイトルで、このアルバムの中心人物O.C.トルバート(Arthur Cleveland Tolbert)の経歴や背景が物語調で紹介されています。内容を要約するとこんな感じです。
要約
名前の由来
O.C.は本名Arthur Cleveland Tolbertの略。叔父のあだ名を受け継ぎ、父親が彼をO.C.と呼ぶようになった。
幼少期と音楽的ルーツ
アラバマ州セルマで生まれ育ち、父は説教師。父が教会で説教や歌を行う際、O.C.は常にそばにいて合唱団を率いたり、畑仕事や綿摘みにも同行していた。
ゴスペルからのスタート
子どもの頃から歌の才能があり、老人ホームでゴスペルを歌うなど地域活動を行い、地元テレビにも出演していた。
プロの道へ
1966年にR&B歌手として活動を始め、1967年にデトロイトへ移住。大手レーベルのオーディションを受けたが、自分に合わないと感じ、小規模なインディーレーベルを選択。
出会いとアルバム制作
同じく音楽的情熱を持つJack Taylorと出会い、Ben Littles(音楽監督)らとバンドを結成。「Damn Sam The Miracle Man And The Soul Congregation」という形で本作を制作。
参加メンバー
Love Star(作詞作曲)、A.J. Branham、Rudy Thompson(ヴォーカル)、Dave Newton(ドラム)、Tony Trice(ベース)、Tobby Childs(ギター)、Jonathan Scott(リードギター)、Ben James(キーボード)、Good Sister(タンバリン)、Lewellen Sutherland(テナーサックス)、Richard “Sonny Bobby” Dilliard(トランペット)など。
続きは次回
ジャケット文中では「Damn Sam The Miracle Manとは誰か?」の核心は“次回に続く”として締められている。
文章はかなりコミュニティ紙の記事風で、本人の生い立ちとこのバンドが生まれるまでの道のりを温かく描いています。
これはただの曲解説ではなく、アーティストの人柄やルーツを強くアピールするライナーノーツになっています。
オススメ曲①
オススメ曲②

