
入手困難度☆☆☆☆
こちらのアルバムは1978年に発売、ミネソタ州セントポールで録音されたローカルモダンソウルの隠れた名盤です。
何人編成のバンドというわけではなく、曲ごとに様々な人が入れ替わっているようです。
人気のドラムブレイクがあるわけでも、超名曲があるわけでもありませんが、何度も聴きたくなるスルメ盤で間違いないアルバムだと自負しております。
また、ジャケットも大変シンプルで背景はオールブラックでバンド名だけシルバーで中央にプリントされており、インパクト大です。
それでは曲ごとに解説していきたいと思います。

A面
1. I Need Somebody
アルバムの幕開けにして、核心。
孤独、助けを求める気持ち、依存ではなく「支え合い」を求める声。
派手な展開はないが、人生の弱さを肯定する一曲。
2. Love Keeper
「愛を守る」という概念を、説教臭くならずに歌う名曲。
男女の関係
家族
信仰
どれにも当てはまる抽象度が秀逸。
穏やかだが芯が強い、アルバムの精神性を象徴する曲。
3. Music Is My Life
タイトル通り、アルバムの宣言文。
音楽=仕事
音楽=逃げ場
音楽=祈り
音楽に人生を救われた人間にしか書けない内容。
レアグルーヴ的な価値以上に、聴く者の人生に寄り添う力があります。
4. I’ve Got a Song to Sing
希望の歌。
大成功ではない。
でも「自分には歌がある」と言い切る強さ。
無名ミュージシャンの矜持そのもの。
この曲があるから、アルバムは暗くならない。
B面
5. Party
ここで初めて“外向き”になる。
ただし、ディスコ的な享楽ではなく、近所のパーティー感。
・仲間
・笑い声
・少しの酒
そういう光景が自然に浮かぶ、生活密着型ファンク。
6. Let The Disco Funk Your Mind
タイトルは派手だが、中身は極めて知的。
「踊れ」ではなく
**「凝り固まった頭を解放しろ」**というメッセージ。
ディスコブームへの迎合ではなく、
ファンクを“精神の自由”として捉えた一曲。
7. Love Rhyme
言葉遊び的な軽やかさ。
愛を深刻に語らず、
リズムと言葉の心地よさで伝えるセンスが光る。
アルバム中、最も“余裕”を感じる曲。
8. Faces, Traces, Places
短いが印象深い一曲。
過去の記憶、出会った人々、通り過ぎた場所。
人生を振り返るような視点があり、アルバム後半の静けさを作る。
9. Time
本作の隠れた名曲。
時間の流れ
失うもの
残るもの
説教ではなく、静かな受容。
歳を重ねるほど沁みる曲。

センターラベルもジャケットのプリント同様、シルバー一色。

ジャケットやセンターラベルを派手にせず大人の雰囲気を醸し出しています。
20代当時はモダンソウルとして意識していませんでしたが、今改めて聴き、所有しているお気に入りレコードを見てみると、特にモダンソウルやモダンソウル前夜のレコードを好んで聴いていたことに今更ながら気付きました。
黒々しいファンクやディスコミュージックよりも夜が似合う、洗練されたローカルモダンソウルに惹かれる事が分かったのは嬉しい限りです。
これからもモダンソウルを探しまくります。