京都のある古着屋さんから大戦モデルのフォアモストデニムパンツを発掘しました。
シルエットも太めでカッコよく大変気に入りました。
それではご紹介していきたいと思います。
素晴らしいインディゴデニムの濃淡です。
古い年代にしか出せない色落ちの仕方です。
ワタリは32センチあり太めシルエット。
実寸
ウエスト平置き43.5cm
総丈106cm
股上32.5cm
股下74cm
ワタリ32.8cm
裾幅22cm
良いサイズです。
裾に向かって色が残り脛まわりは色落ちしています。
荒々しい色落ちの仕方がカッコイイです。
ドーム型股リベットが付いています。
このディテールで大体1940年代迄の物だと分かります。
この辺りのリベットもドーム型です。
トップボタンは銅製の打ち込みボタンです。
少し茶色がかった打ち込みボタン、カッコイイです。
先日、ご紹介したフォアモストビンテージデニムパンツも1940年代でしたがそちらは銅製ではなく鉄製でした。こちらはもうひとつ古いタイプのフォアモストのデニムパンツだと分かります。
素晴らしいインディゴブルーです。
トップボタン以下はドーナツボタン仕様です。
しかも3つしか付かないいわゆる『大戦モデル』です。
4つ付いたドーナツボタンは大戦後モデルです。
このドーナツボタンだけでもテンションが上がります。
ボタンホールも綺麗な状態です。
ドーナツボタン裏に黒塗装が若干確認出来ます。
これは元々黒ラッカードーナツボタンだった事が窺えます。
ドーム型リベットは1950年代になっても初期の方は使われています。
1950年代中盤からはJ.C.P.CO.と入ったリベットに変わります。
片方は青耳でもう片方は赤耳という珍品です。
当時ならではのシルエットです。
前回の1940年代フォアモストビンテージデニムパンツは意外と細身でした。
数年でここまでシルエットが変わるのも面白いです。
縦落ちが美しいです。
バックポケットに剥き出しドーム型リベットが付いています。
糸は全てイエローステッチ仕様。
こちらも。
ポケット内側にユニオンチケット付きです。
『当時はマッチを発火する際にデニムパンツに擦っていた』とベルベルジンの藤原氏がよく語っておりました。
まさにこちらの痕はそれです。
嬉しい痕跡です。
裏返すとダメージの無さがより分かるかと思います。
こちらは耳もしっかり開いています。
という事は耳のアタリが表には出ています。
裏リベットは銅製です。
大戦モデルはトップボタン以下が4つでは無く3つしか付いていません。
トップボタン裏は無刻印でツープロング仕様の銅製です。
1940年代後半までトップボタン裏は銅製です。
ドーナツボタン裏には鉄製でツープロング仕様でした。
無刻印でした。
先述の通り、耳の仕様が大変珍しく片方は青耳仕様でもう片方は赤耳仕様です。
初見です。
観ると赤い糸が確認出来ます。
こちらは青い糸が確認出来ます。
サイドステッチはダブルで糸は2色使いです。
股リベット裏も銅製リベットが付いていました。
隠しリベットも銅製です。
拡大
こちらも
フォアモストの大戦モデルはこちらが初めてですので一概に全て同じではありませんが、裏地の腰の生地だけライトオンスを使用しております。
おそらく大戦モデルのみの仕様ではないでしょうか。
ベルトループは生地と生地に挟まるように縫製されています。
1940年代後半からはこちらの仕様からこちらに↓変更されます。
今回のスペシャルデニムパンツはいかがだったでしょうか。
フォアモストのデニムパンツは生地も良くインディゴブルーの色合いもよく形もディテールも良いので今後も集めていきたいと思います。
素晴らしい大戦モデルデニムパンツでした。
【次回】
1930年代から1940年代の超濃紺のカバーオール
機関車ボタンを発掘しましたので撮影次第ご紹介したいと思います。
初めての機関車ボタンに興奮しています。